SEO 中級者向け 順位分析のやり方

こんにちは。takanoです。
実は昨日、Ateam Contents Marketing Meetup というイベントで LT(ライトニングトーク)をしてきました。
この記事は事前に下書きをしていたのですが、たぶん今頃は二日酔いに苦しんでいることと思います。

さて、今回のテーマは順位分析のやり方です。
皆さん普段からサーチコンソールなどで自サイトの順位やトラフィックを確認していると思います。

そうした確認の際に、ただ上から 1 つずつ眺めるのではなく、分類したり比較したりして分析ができるようになると、初心者から中級者になれるかなと思ったので、今回はその方法を紹介させていただきます。

※ 途中にある複雑な操作の参考 URL は、記事末尾に記載してあります

はじめに

自サイトの検索順位に限らず、何か分析するときには分類と比較をセットで行うはずです。
それによって良し悪しや強み弱みを知り、次に何をするべきかの判断材料にします。
SEO での順位分析となると、だいたい以下のような感じでしょうか。

分類する

  • 検索クエリ(キーワード)
  • URL / ディレクトリ
  • 順位

比較する

  • 期間(変更前 / 前年 / 前月など)
  • グループ(上記で分類したセグメントなど)
  • 競合 / 別業種

比較については、普段からしていると思うので、今回は分類について具体的な方法を紹介していきます。

検索クエリで分類する

まずは検索クエリ(キーワード)ごとの分類です。
恐らく、皆さんが SEO の施策で目標を立てる場合、特定の検索クエリ群において、以下のように設定していませんか?

目標値 検索ボリューム × クリック率 × コンバージョン率
指標 順位・流入状況

このような場合、検索クエリごとの分類(グルーピング)が重要になります。
また、施策の前段階として、自サイトの強み弱みを知るという点でも、検索クエリによる分類は有効です。


検索クエリ別で見てみる

いちどグループを作ってしまえば、その後の観測(モニタリング)もやりやすくなりますね。

データポータルでの例

今回は、サンプルとしてこのブログのサーチコンソールのデータを Google データポータルと接続して、実際に分類してみました。
分類には、CASE 文 を使った 計算フィールド を利用しています。


検索クエリを CASE 文で分類

この例では、検索クエリに "正規表現" が含まれる場合は「正規表現」に、"seo または google または 検索" が含まれる場合は「SEO」に、それ以外は「その他」に分類しています。
(※ サンプルなので雑に書いていますが、大文字・小文字 には注意してください)

こうして分類を行うと、データポータルの グラフ インタラクション フィルタ によって、グループ単位の絞り込みが行えます。

検索クエリをグループ単位で絞り込める

サンプルの画像では、"正規表現" が含まれる検索クエリに絞り込んだ検索パフォーマンスが確認できるようになりました。

URL で分類する

次は URL(ディレクトリ)での分類です。
SEO の施策を実施していく場合、全サイト単位というのではなく、特定のページ・ディレクトリ(テンプレート)の単位で実施すると思います。

その場合、効果測定では施策を実施したグループと他のグループ、または競合との比較を行うはずです。

URL 別で分類すると、上記のような施策単位での比較が容易になるだけでなく、日頃の順位観測においても、「狙っている検索クエリで意図したページがランクインしているか」も確認することができるようになります。


URL 別(ディレクトリ別)で見てみる

残念ながらデータポータルで使えるサーチコンソールのコネクタでは URL 別の平均掲載順位は確認できませんが、Search Analytics for Sheets というスプレッドシートのアドオンを利用すれば良い感じに取得できそうです。


アドオンで取得した、スプレッドシートのデータを利用

今回初めて使ったんですが、特定期間の特定クエリ・ページのデータ取得だったら気軽に利用できて良いですね。
ある程度の期間・規模のデータの場合は Search Console API から取得したデータを BigQuery に貯めておくなど、工夫が必要です。

データポータルでの例

データポータルでの可視化については、基本的に検索クエリの場合と同じ方法なので、サクサクいきます。


URL(ディレクトリ) を CASE 文で分類

元のデータが変わっても、基本的な操作は一緒ですが、Search Analytics for Sheets のデータを使った場合はデータソース内で "Page" のディメンションが「日付」のタイプになっていたので、「テキスト」に修正するのを忘れないようにしましょう。
(はてなブログのデフォルトの記事 URL だからかもしれません)

同様に、レポート上で表示した際にも「合計」なのか「平均値」なのか等、集計の設定 は適宜行ってください。

URL(ディレクトリ)をグループ単位で絞り込める

これで URL(ディレクトリ)単位で検索パフォーマンスを絞り込めるようになりました。

順位で分類する

最後は順位帯での分類です。
変動やリニューアル、大きなコンテンツ追加の際には、先ほどまでに紹介した検索クエリまたはページごとの分類で確認を行うと思います。

その際に、そのグループ内の平均順位を確認することが多いはずですが、実は平均順位には、実際には流入などの面ではプラスなのに悪く見える事象(平均の罠)が存在します。


順位別で分類しないと見えないこと

ランクイン KW の分布に注意する(A → B,C の場合)

そこで、より深掘りを行う際にはグループ内の平均順位を順位帯ごとに分割したり、ランクインKW(キーワード)数で確認するのがオススメです。


順位分布とKW 数により、全体の平均は変わる

実際にトラフィックを稼ぐ順位帯は上がってる場合も

これが今回一番お伝えしたかった内容なので、図解も気合が入っています。
自分自身、この辺りまで分解して考えられるようになったのは、可視化のツールが色々出てきて思考が整理しやすくなったおかげなので、ぜひ皆さんにも試していただきたいです。

データポータルでの例

と言いつつも、この例をデータポータルで可視化するのは初めてです。
サーチコンソールのコネクタだと出来なかったので、先ほどのアドオンから取得したデータで試してみましょう。

さっきのアドオンのデータでやってみる

この CASE 文で作った分類で、前期間との比較をしてみましょう。


一応、それっぽいものは出来そう

この場合は、URL で分類したグループでの平均順位の分布が可視化できました。
あとはランクイン KW 数の合計値を添えれば、良い感じのレポートになりそうですね。
(最後が少しふんわりしてて、すみません)

参考URLとまとめ

はじめての正規表現入門(超初心者向け)
→ すいません、私のブログ記事です。

1. データポータルでページURLや検索クエリをグルーピングするCASE文について
2. データポータルで同じダッシュボード内のグラフをデータ連携させる方法
株式会社JADE村山さん が前職の アユダンテ株式会社 在籍時に執筆した記事です。データポータルについては、このシリーズ記事でほとんど学んだので感謝しかありません。

Search Analytics for Sheets
→ 利用したアドオンの公式サイトです。(英語)

Googleサーチコンソールの「クリック数」「表示回数」「掲載順位」のガイドを紐解く
アイオイクス株式会社 が運営するメディア SEO Japan より、今回扱った検索パフォーマンスのデータについての解説記事です。元記事Glenn Gabe さんという、私の大好きな SEO 専門家による執筆で、Google 公式ヘルプ と併せて読むと理解が深まります。


以上、SEO 中級者向け 順位分析のやり方でした。
今回お伝えしたかったのは考え方の部分なので、ツールはお好みで何を使っても良いと思います。
(念のために書きますが、自動化されたクエリの送信Google のガイドライン違反 ということになっていますので、ご注意を)

検索クエリでも URL でも、普段と違う切り口に分類して比較してみると思わぬ発見があったりして楽しいので、ぜひ試してみてください。

それでは、またいつか!

[追記:1]
沖縄の友人 B-K-C/ボクシ さんが、さっそく試してブログにしてくれたので、よかったら併せて参考にしてください。


[追記:2]
データポータルとサーチコンソールの接続について、このブログではあまり詳しく説明できていなかったですが、とても良記事が公開されたので、追加で参考リンクとして紹介させてもらいます。

1. GoogleデータポータルとSearch Consoleのデータソース接続手順と接続メリット
→ 参考リンクでも紹介した 村山 さんが、個人ブログでデータポータルとサーチコンソールの接続について丁寧に解説してくれています。
初めて連携を試す方は、まずこちらのブログを参考に接続するのをオススメします。


2. データポータル × Search Console ダッシュボード徹底解説
→ 表参道で働くWEBディレクター Ryo Koriyama さんが用語の解説から応用のテクニックまで幅広く解説してくれています。
PDF の資料や豊富な図解で、視覚的にも分かりやすいのでレポートを実際に作り始めるときにはとても参考になります。